少子化は確かに「量」=絶対数の減少として予備校に熾烈な生き残りを強いたが、その逆境がプラスに転じ、今まで予備校に来なかった者までも引き寄せる魅力を予備校が持つに至った。大教室での一方通行の講義をイメージしているなら、実際現場に来ると戸惑いを覚えるだろう。百人いようと二百人いようと一人に話しかけるような態度で予備校講師は接してゆく。決して演技ではなく一人ひとりに訴えてゆく授業スタイルが増えている。事実、衛星方式の講義、即ち目の前がスクリーンの状態の講義(サテラインと呼んでいる)が受講人数全体の半分以上を占めているのに、「講義が一方通行である」という批判は生じていない。
落ちこぼれない子どもは、算数や理科といった教科に物足りなさを感じることが多くなるに違いない。自分達で問題を発見し、それを解決していく授業は、たぶん総合学習の時間に行われるであろう。その授業は、今まで多くあった、教師が黒板で説明する一方向的なものではない。子ども達から意見をどんどん言わせ、子どもが主体になれる、双方向性の授業になると思われる。何か教材にされるかは、今のところ全くわからない。各教師の技量にまかされることになるはずだ。算数・国語・理科・社会といった教科で満足できない子どもは、総合学習で、かなり突っ込んだ学習をすることになるのは間違いない。しかし、現在のところ、どのようなことが総合学習の時間に行われるかは、だれも予想できていない状況である。
現実に浪人生活を迎えて、「一年では、とても五教科七科目はこなせない。東大、京大はもう無理だ。私立に変えよう」と目標を転換するケースがほとんどです。トップレベルといわれる東大や京大は、一年間の受験勉強だけで突破するのが難しいことは事実です。受験校の場合、一年生の段階から東大や京大を目標にした受験勉強に取り組み、それでも現役合格は難しいのですから……。野球に例えると、ランニングなど基礎をしっかりこなした投手が投球練習を積み、速い投球ができ、しかもスタミナも切れずに、コントロールも乱れない。それと同じように受験も、高一、高二の間は授業(基礎)をしっかり身に付け、三年生になったら、本格的に実践に即した勉強をしなければなりません。
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